会長就任挨拶

廣瀬 幹好(関西大学)

今般、9月14日から16日まで愛知工業大学にて開催されました工業経営研究学会第32回全国大会の新理事会において会長に選任されました、関西大学の廣瀬幹好と申します。私は、大学院生時代に生産管理研究室におりましたが、現在は経営思想史を専門としており、工業経営研究の本流に属しているわけではありません。また、故森健一先生のお誘いで本学会に入会させていただいてから、未だ20年足らずの経歴しかありません。という次第であり、会長職をお引き受けするにあたり逡巡いたしました。しかし、前期に理事に選任され、30周年記念事業委員会の委員長職を務め本学会の研究の歴史を勉強させていただく機会を得て、工業経営研究の重要性を再認識した次第です。浅学菲才の身ではありますが、学会員の皆様方のご研究の発展にすこしでもお役に立てるよう尽力いたす所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、本学会30周年記念『変革期のモノづくり革新――工業経営研究の課題』のはしがきに記したように、この10年ほどの本学会全国大会の統一論題から読みとれるキーワードは、およそ「グローバリゼーション」「時代の激変、変革の時代」「日本企業の再興、技術立国」「モノづくり革新、イノベーション」に集約できるように思われます。前2期の統一論題をみますと、「工業経営研究と日本企業の再生」(2011年~2014年、羽石会長)、「モノづくりの革新と工業経営研究の課題――日本の再生――」(2014-2017、風間会長)となっています。日本(企業)の再生のためにはモノづくりの革新が重要だとのメッセージが明示されていました。

経済産業省の「新産業構造ビジョン」(中間整理、2016年4月)にも指摘されているように、現在とくに重視すべきは、日本企業のグローバルなプレゼンスの低下という課題にどう取り組むかということだと思います。そこで、これから3年間の統一論題テーマを「グローバリゼーション下のモノづくり革新」に設定し、漸進的なイノベーションを超える創造的なイノベーションの可能性を探り、活力に満ちた日本企業の再生に貢献したいと考えています。

学会組織運営についてもいくつかの重要課題が残されていますが、学会財政にも少しゆとりができ健全な運営の基礎ができていることに少し安どしています。会員数についていえば、現在は300名を少し下回る状況にあります。大学院生会員等を積極的に迎え入れる努力をこれまで以上にする必要があります。そのためにも、地方部会や研究分科会などの活性化が不可欠です。

やらねばならない課題は多いのですが、工業経営研究学会のいっそうの発展に微力ながら尽力する所存ですので、会員諸氏のご協力とご支援を心からお願い申し上げます。

11月 16th, 2017  in 未分類