第27回全国大会の報告

第27回全国大会の報告

第27回全国大会実行委員長

羽石寛志(佐賀大学)

 今年の統一論題『大災害の時代、工業経営研究学は「何ができるのか」・「何をしなければいけないのか」』のもと、2012年8月31日から9月2日に佐賀大学経済学部との連携という形で佐賀大学本庄キャンパスにて全国大会が開催されました。九州での開催と言うことで昨年に続き台風の心配もありましたが、開催期間中は好天に恵まれ胸をなぜおろしたところでした。また台湾や日本各地から97名と多くのご参加があり、特別記念講演の他、2件の統一論題報告及びシンポジウムと自由論題報告があり、盛況裡に終えることができました。

 1日目の見学会は佐賀大学海洋エネルギー研究センター(伊万里サテライト)において「海洋発電システム」のテーマで行われ、31名が出席しました。海洋温度差発電、波力発電、潮汐力発電などについて、親切丁寧な解説を交えた見学会は今後の代替エネルギーの可能性について多くのことを学習しました。佐賀駅より佐賀大学のバス利用による往復5時間の見学会で、皆様お疲れ様でした。
2日目は特別記念講演として「代替エネルギーと水素エネルギー社会」というテーマで佐賀大学海洋エネルギー研究センター長の門出政則先生にご講演いただきました。前日の見学会と合わせて海洋エネルギーや温度差発電などの可能性が見いだせたのではないでしょうか。また自由論題報告は各会場で熱心な議論がなされました。懇親会では佐賀大学の副学長岩本諭先生と経済学部長の平地一郎先生も参加され、和やかな雰囲気の中で活発な意見交換があったと思われます。
3日目には午前中、自由論題報告と研究分科会がおこなわれ、午後は奥林康司先生(大阪国際大学)の総合司会にて、「東日本大震災の中小企業の復興支援の現場からの報告」長坂泰之先生(中小企業基盤整備機構)、「工業経営における生産保障経営管理の構造と施策」平松茂実先生(平松技術士事務所)の統一論題報告およびシンポジウムが盛況に開催され、企業の復興に対しての学会としてのあるべき姿について多くの示唆を与えていただきました。
最後になりましたが、本大会開催につきまして、多くのご支援ご協力を頂きました関係者の皆様をはじめ会員の皆様に対し、無事大会を終えることができましたことに、心から感謝申し上げます。

来年度の第28回全国大会は大阪市立大学での開催予定です。皆様と共にお会いできることを楽しみにしております。